最近、セリ場で挨拶のように発する言葉は「魚ないね」と「どうせ高いんでしょ!?」
まるで「おはよう」と同じ感覚です。
やっとアジの入荷量が増えてきましたが、かなりの高値で取引されています。
まさに「名は体を表す」じゃないけど、今、目が飛び出るくらい高価なのがキンメダイです。
取引値を鮮魚課佐藤社員から聞いて、思わず瞳孔が開いたまんま(呆れ)。
もともと部類としては「高級魚カテゴリー」のキンメダイなので、ある程度の値段は理解出来ますが・・・・・。
現在の相場は産地によって異なりますが、通常の1.5倍は最低でも買えないかも。
今の相場で、いったい誰がこんなに高い魚を食べるのかな?と考えてしまいます。
キンメダイのみならず、最近鮮魚の価格が高騰しているのは、漁獲量が安定していないからです。
その原因の1つが最近大型化・凶暴化している台風。
キンメダイは言わずと知れた深海魚。
台風の暴風雨にさらされると、さすがの深海でも潮流に変化を与えます。
キンメダイの釣りの場合、潮流が速く不安定になると道糸ばかり出て=糸フケの状態になるため、タナ(底)を取りずらくなります。
すると当たり前のことですが、釣果・水揚げへの影響は避けられません。
高く販売出来ることは漁業者にとって大きなプラスですが、魚が高過ぎて買わない・食べないことは水産業界従事者にとって大きなマイナスです。
これだけ魚の値段が高いと、無責任に「ドンドン魚食べて!」と言い辛いかな。
我が家のエンゲル指数も急騰、天井知らずです。