養殖のクエ?と思い見てみるとクロウオとの表示。
見たことのない魚はスグにスマホで検索。ありました、アブラボウズです。伊豆大島の島周から出荷されたものです。
漢字で書くと油坊主、実名の通り脂たっぷりの身質のためこのような名前がつけられたとのこと。
カサゴ目ギンダラ科の魚で、同じ様な名前でアブラソコムツ(アブラボウ)やバラムツと混合されやすいのですが、アブラソコムツやバラムツはスズキ目の魚なので、全然違う仲間です。
神奈川県小田原では「おしつけ」と呼ばれているこの魚。
「おしつけ」と言うのは御殿女中の使った女房言葉で、毒見をすることを意味します。
この魚は脂が多いため食中毒(下痢)をすることがあり、毒見を要する魚の意味で呼ばれていたそうです。(私見ですが、今ほど魚の区別も厳しくなかったのでは、玉石混合です)
と言ってもアブラボウズは、小田原のソウルフードと呼ばれるくらい人気のある魚で、小田原の魚屋ならば切り身や刺身、味噌漬けを置いていて当たり前だそうです。
切り身の印象は、脂が多いので真っ白い感じですが、刺身で食べるとまったりと甘味がありそれでいて決してしつこい事がないそうです。脂の質が違うんでしょう。
脂が多い魚なので、食べすぎるのは禁物。山ほど食べる訳じゃないので、少しだけ注意して下さい。