最近、セリ場を歩いていて「へぇ~」と思うことがあったんです。それは、イサキがほぼ1年中市場に入荷していることです。
アジならば普通に流していたのに、なぜなんでしょうか。
何となく勝手にイサキは夏のサカナだと思い込んでいましたが、今の時期で豊後水道の大分丸貴水産、山陰島根の篠原商店、愛媛村中商店、そして相模湾の平塚市漁協他からも入荷があります。
サカナによっては旬が2回、3回あるモノがいるそうですが、イサキは正にド・ストライクなサカナです。
梅雨イサキと呼ばれる6月頃と、産卵を終えてバクバクと餌を食べて栄養を蓄えた冬の時期です。
そもそもサカナの旬ってなに?と思うことが度々あるんです。
元漁師で、現在水産庁に勤務している国家公務員。ウエカツこと上田勝彦氏は、この疑問に対して上手な回答をしています。
サカナの旬には、「漁獲の旬」と「味覚の旬」があるんです。
「漁獲の旬」は、たくさん獲れて安い時期。一方「味覚の旬」は丸々太って、脂がのって食べて美味しい時期です。
そしてこの2つの旬は、必ずしも時期が一致しないと言うことです。
47都道府県中39の都道府県が海に面する上、北は北海道から南は沖縄まで南北に長い日本。
気候、海水温、生活スタイルも全く違うのだから、獲れる時期、美味しい時期を旬という言葉で集約するには、少々無理があるようです。
分からないことがあったら、担当直入に聞いた方方がいいと思います。