ちょっと「タチハク」の銀白色が違う。まるで鏡みたいにピカピカ反射しているタチウオ、とても気になります。
東京湾内湾のタチウオは見慣れた存在ですが、目前にあるのは長崎県より出荷された「五島太刀」です。
何となく顔も厳つい異国人?仲卸元初商店大菊社長もこれは外人だなと一言。筆者も同感です。
横浜丸栄水産㈱細谷専務の話では、沖縄のタチウオの顔もかなり違うみたいです。見てみたい!
「五島太刀」は平成23年度にブランド化され、同年度「ながさき水産業大賞」の長崎県知事賞を受賞されています。
タチウオは頭を上に尾を下にし、まるで立っているように垂直(上下)に及ぶ大変かわったサカナです。
名前の由来も立っているような様から「立魚」と言う説とその姿かたちが日本刀に似ているから「太刀魚」と言う説があります。
タチウオは上下・垂直移動の他、産卵と越冬のために年2回大移動をするそうです。
五島では、2月~4月と9月~10月の年2回の漁獲期間があり、「太刀縄漁」と呼ばれるタチウオ用の延縄漁が有名ですが、本日入荷したタチウオは釣りモノです。
ネットで調べるとキロ4,000円と破格の値段です。
しかし仲卸の方々は冷静に目利きし、㈱北丑商店の伊原さんからタチウオの目利きのポイントを教えて頂きました。
背中、腹をみて太っているモノ。腹はお医者さんが行うように「触診」、固さを確認するそうです。
診断の結果は、東京湾内湾のタチウオの勝ち。
推測ではあるが、抱卵しているか餌を多く胃袋に入れている感じで、すこしやせ気味。卵に脂を取られている可能性があるとの見立てです。
仲卸も取り扱う商品の良さが信用・信頼につながるので、ブランドに左右されず仲卸の総合的な目利き判断を持って仕入れを行っているんですね。