生足?いえいえ活足。
何のことだか分かりますか?
これだけで今日の食材の察しがついた皆さん、あなたは相当の水産通だと思って良いと思います。
今日ご紹介するのは「ミズダコ」。
市場では、産卵時期の6~7月頃を除いて1年を通して良く見かける食材の一つです。
結構今の時期コンスタントに入荷があり、北海道や青森県では漁の最盛期に当たります。
殆どの場合、ミズダコは足だけ(正式には足じゃなくて腕です。)切られて入荷します。
しかし先日、猫鍋ならぬタコ箱を発見したのですが・・・・・、普通ですね(笑)。
活足と謳っているからには、ちゃんと市場に出荷されて来るミズダコは生きています。
と言っても、腕だけで箱から脱走するほどではないですよ。
仲卸の方々は鮮度を確認するため、ペシペシとミズダコをビンタして反応を見ているんです。
さすがに私の立場で売り物にビンタはできないので、胴の部分に指でソフトタッチ。
指に反応して、ミズタコの皮膚が収縮しているのが見て読み取れると思います。
見た目スライムみたいですが、水気が多いタコなの仕方がありません。
その分食感が柔らかなのがミズダコの長所です。
そのためミズダコは皮引きが大変で、切れない包丁でやったら地獄を見ると思います。
苦労して皮引きしたミズダコは、刺身で食べたら最高です。
でも懐に余裕があったら、是非しゃぶしゃぶは試して欲しいですね。