セリ場を見渡すと意外と数多く並べられているサカナに気付きます。クロマグロの幼魚、メジマグロです。
クロマグロは資源の枯渇が懸念され、世界各国が連携して漁獲量を制限する取り組みが始まっています。
その取り組みの中で議論の焦点になるのは、30キロ未満、体長1メートル以下の本種メジマグロなんです。ではなぜ市場のセリ場にメジマグロが並んでいるのか?
定置網漁法では、海の中に網を設置して海流にのって泳いできた魚を獲る待ち伏せ、待ち姿勢の漁法。
魚種指定して獲らないことや偶然網に入った魚を海に戻すことも不可能なことなんです。獲れたものは偶然の産物「天の恵」なんです。美味しく食べてあげないと失礼です。
メジマグロは養殖目的で漁獲することはあっても、メジマグロそのものも鮮魚販売目的で漁獲することはほとんどないと言っていいと思います。
例えば、メジマグロの味なんですが、大人のクロマグロとは全く違ったものです。不味いのか?美味いのか?筆者個人の意見では、マグロが好きと自負する人は絶対に食べて欲しい逸品です。
一般的には食感は滑らかで酸味と甘みを感じる味わいと言われますが、筆者が頂いたものは酸味は感じなかったものの、初ガツオのようにジューシーなのに味は水っぽくなく全体的に脂がのった感じです。
若い人は大トロ、中トロを好まれるでしょうが、ある程度の年齢になるとカラダが脂を受け付けなくなるんです。しかしメジマグロの脂はス~っとカラダの中に吸収されていく感じがとても心地よいです。
値段も正直クロマグロはお手頃に入手できるので、鮮魚専門店やスーパーで見かけたら絶対にゲットしてほしいです。