メタボなブリ、美味しく食べれるのは桜の開花の頃まで。

メタボなブリが紀州三重県や和歌山県、そして千葉県より入荷しています。

ブリと言うと「氷見ブリ」「佐渡ブリ」など日本海側が有名ですが、今の旬は太平洋側です。

と言うのもブリは夏場は海水温の低い北海道から北の海で過ごし、水温が下がる晩秋頃になると日本列島に沿って南下するんです。

しかも太平洋ルートと日本海ルートの2つに分かれるので、ほぼ日本中で獲れると言って良いでしょう。

こんなにメタボで美味しそうなブリですが、桜が咲く頃から急変してしまうんです。

その理由は産卵です。

ブリは北から下がってきて、九州付近や東シナ海付近の水温20℃くらい暖かい海域で産卵を行います。

ブリの産卵期は3月~5月頃、この頃のモノは腹に子(卵)を持ち始めるため腹の身が薄くなってしまいます。

そして産卵後は、見るも無残な姿に豹変してしまいます。

今入荷しているブリは7キロ台から9キロ台が中心、鮮度維持のため活け〆されています。

そのため発泡ケースは血だらけ、そしてセリ場の床にも鮮血が滴っています。

これもサカナのため美味しく食べるためで、ブリが入っている箱の底には穴が開いているんです。(氷見ブリ、佐渡ブリの箱には穴が開いていません。)

サカナを冷やしている氷が解けても水浸しにならなし、〆た後の血にも浸らないようになっているんですよ。

美味しいブリが食べられる時期もあとわずか、桜の開花時期が目安ですよ。