今日は、昨日と比べて穏やかな気温、気候の朝を迎えました。土曜日のせいなのか、競り物品の入荷数もいつもより少なめです。
そんな中、今日も90kg超の大間産マグロが入荷しています。素人が見ても、シッカリ太って魚体のキレイな良いマグロです。
大間のマグロは、「クロマグロ」。別名「ホンマグロ」とも言われ、マグロの中では最も大型の種類です。
平成25年の築地市場の初セリで、222キロのマグロに1億5540万円の値がついたことも記憶に新しいことです。
大間で水揚げされるマグロは、平均100キロ前後、7~8才ぐらいだと考えられています。
マグロの寿命は、約20年から30年ぐらいと言われており、過去には大西洋で、約600キロの史上最大のものが水揚げされた記録があるそうです。
大間のマグロは、一本釣り漁法が代表的で、延縄漁のような新鋭の設置を持たず、人間つまり漁師の技量に負うことが大きいです。
魚を1匹ずつ釣り上げる漁法なので、取扱いが丁寧ですが、捕獲するのに時間がかかり過ぎると身に”ヤケ”などを起こします。
ただ最近はビジネスにもなるので、一攫千金を狙って熟練した漁師に交じり、新興の漁師の参入も見受けられるそうです。
マグロの良し悪しの判断の仕方を仲卸の社長に質問してみました。まずは、
・全体の魚体をチェック
・エラ、内臓状況のチェック
・尾ビレを切断した状態のチェック
・そして、長年培われた目利き能力だそうです。
素人でも判断する見方として、丁度今日は天然と養殖の2匹が入荷しているのでレクチャーを受けました。
天然も養殖も漁獲後時間が経たずに入荷しているので、共にキレイな魚体です。
しかし決定的に違うのが、脂の乗りです。見分ける場所は、尾っぽ。養殖ものは、食べている餌や育った環境が人工的であるため、身質は全体的に脂が乗り、赤身と脂の部分がハッキリしていませんでした。
大間の天然マグロは、見ての通り、赤身と脂の部分がハッキリ見分けられます。小さなことですが今まで何気なく見ていたことの本来の意味が理解できたことに、個人的にはすごく感動を覚えました。