最近非常に気になる魚がセリ場にいるんです。それはマツカワガレイです。活け〆されて入荷されていますが、オス特有の黄金色が目に眩しいです。
ナメタガレイほど分厚くはないですが、見た目シッカリ身が付いて美味しそうです。カレイはほとんど冬が旬だと思っていましたが、マツカワガレイは夏から秋。いや、冬、春から夏、5月から初夏と産地によって違いはあるようで、どこかで旬を迎えている感じですね。
純天然ものの入荷は非常に稀、放流、養殖モノがほとんどです。天然モノは背ビレ、尻ビレにある黒い帯状の斑紋がシッカリキレイに入っているそうです。
放流、養殖モノは斑紋が中途半端な入り方になっているようですが、なぜなのか理由は分かりません。
一時は絶滅状態であったマツカワガレイですが、資源を増やそうと種苗生産が始まり、北海道の太平洋側で放流事業が進みました。
その結果漁獲量も増大し、皆さんのお目にかかる機会も増えてきました。最近は放流魚の自然繁殖による再生効果も期待されていることから「産ませて獲る」を実現する栽培漁業の確立を目指しているそうです。
マツカワガレイは、甘味を持つ遊離アミノ酸のグリシン、アラニンを多く含んでおり、死後48時間で旨味成分が最大となるので、水揚げ直後より1~2日間貯蔵した方が美味しく頂けるそうです。