魚偏に春と書いて鰆(サワラ)、今の時期ピッタリの魚です。サワラは体型が細長く、「腹(ハラ)」が「狭い(サ)」ことから「サワラ」と言われたのが名前の由来となっています。
狭いことを「サ」と言うのですが、秋刀魚(サンマ)、細魚(サヨリ)もそのカラダの細いことからその名前がつけられています。
市場には、1メートル近いものから40センチぐらいのものまで様々なサイズのサワラが入荷していますが、実はそのカラダの大きさで呼び名が違います。
関東では、50センチ位までのモノをサゴシ、サコチと呼び、50センチ以上をサワラと呼ぶそうです。
色々調べているうちに気になることが解りました。サワラには旬の時期が2つあるんです。関東では冬の12月から2月が旬とされ、関西では3月から5月が旬とされています。
関東は寒鰆を好み、塩焼きと西京漬けが中心。関西は春鰆を好み、刺身、照り焼き、塩焼き、西京漬け、かぶら蒸し、押し寿司など食べ方も多彩です。
サワラの目利き、選ぶポイントですが、丸魚(まるざかな)で買うことは稀だと思うので、切り身を買う場合のポイントをお話しすると、身が割れていないもの、身の色が白く血合い部分の色がなるべく鮮やかなものを選びましょう。
また、斑紋がはっきりしているものが良く、身に透明感があるものは新鮮ですが、脂の乗りは期待できないようです。
因みに、サワラはサバ科の仲間なので、青魚なんですよ。サワラは冬の時期だけ雑食となり、サンマやイワシを餌とするためか、EPAやDHAが非常に多く、カラダにヘルシーな魚です。