フグ太郎くんに、ちょっと面白いものあると教えてもらい画像を撮りに行きました。
ラウンド(丸魚)ではなく、頭と内臓を取り除いたドレス状態のキレイなサカナです。
本マス?と質問すると、「江戸前銀鮭」。
なに!?東京湾で養殖鮭、非常に興味が湧きます。
何処で養殖しているのか調べてみると、千葉県安房郡鋸南町勝山の勝山漁協で行われているそうです。
東京湾に面した勝山漁港沖は、年間を通して波が穏やかなのに潮通しがよいため適度な身の締まりがある魚が育つことで有名な養殖場になっています。
しかし、かつて花形であったブリやマダイの養殖は、市場ニーズの変化に伴い需要が低下し、勝山漁協は新たな魚種への転換を模索していました。
そんな中、中国等新興国の消費増大に伴いチリ産ギンザケの輸入価格の高騰や、国産ギンザケ生産量の9割を占めていた三陸沖の養殖場がH23年3月の東日本大震災により壊滅状態となり、国内市場に出回る鮭鱒の状況も激変しました。
国内産ギンザケの安定的な供給量を確保の手段を探していた地元水産業者の(株)西川は、勝山の養殖魚を扱っていた経験からその品質の高さを評価しており、勝山漁協にギンザケ養殖に挑戦しないかと提案し、「江戸前銀鮭」の養殖に踏み出すこととなったそうです。
江戸前銀鮭の養殖の最大の難点は、海水温。
養殖ギンザケは、海水温が18℃を超えると成長に影響が出るそうです。
しかし、勝山の養殖場は黒潮の影響を受けて水温が高いため、その難点を逆手に取る計画がとられたそうです。
水温が18℃以下になる12月頃に鮭の種苗を受け入れ、4月頃までに出荷可能な1㌔サイズに成長させて出荷を開始し、水温が18℃を上回る5月上旬までには全て取り上げる養殖計画が進行されたそうです。
テスト養殖から3年目の平成27年には、初めて1.5~2㌔のギンザケを水揚げするまでになったそうです。
その後も様々な試行錯誤を繰り返しながら、現在に至っています。
どうですか、「江戸前」って言うネーミングに魅かれませんか?一度試してみる価値ありますよ。