真鯛、春は乗っ込み。

やっと春らしい陽気が戻ってきました。

例年だと桜も葉桜に変わっているのに、気温が低かったせいなのか桜花が散らずに済んでます。

桜と言えば、ある魚を連想してしまいます。

実は、今日の主役である魚が、山のように高く積まれて大量に入荷しているのです。

じゃ~ん、この山の正体は?

九州長崎県から出荷された真鯛(マダイ)の山。

それだけじゃありません、石川県、和歌山県等などから大量入荷、湧いてます。

鮮魚課佐藤社員に理由を質問すると、時化の後であることと、乗っ込みの可能性があると教えてくれました。

「乗っ込み」とは、 産卵のために深場から浅場へと寄ってくる魚のこと。乗り込みという言葉が転化したものだといわれています。

真鯛は冬の間、水温が安定した深場で越冬し、水温の上昇と共に春=産卵を意識して、浅場に異動するそうです。

産卵は生物にとってはメインイベント。

そのために「産卵前の荒食い」なんて行動もあるようです。

ですから今の真鯛の腹を捌いてみると、真子・白子を孕んでいる可能性が高いです。

真鯛の真子・白子は、煮付けやポン酢などで食べることが出来るので機会があればお試しください。

追伸

産卵後の真鯛は、真子・白子にカラダ中の栄養を取られるためカサカサ。

業界では、麦藁鯛などと呼ばれるそうです。