仲卸の横浜丸栄水産(株)細谷専務より、珍しいモノが入荷したよと呼び止められました。熊本産のアナジャコだそうです。
名前を聞いても全く理解できなかったのですが、細谷専務が筆を持って釣り上げるジェスチャーをされて、アッ、テレビでみたことあるやつだと察しがつきました。
アナジャコは名称と見た目が似ているが、シャコとは類縁の遠い別の生物です。
名前の由来は、穴に棲むもしくは穴を掘るシャコの意味で、”石花蝦”をシャクヮエビと読むそうですが、石花はシャクナゲの意味で、茹でるとシャクナゲのような鮮やかな朱色になることがシャコの語源となっているそうです。
アナジャコと言ったらその習性を上手に利用した筆釣りが有名です。アナジャコは穴を作るのが得意中の得意で、それだけに自分の巣穴に対する思い入れは非常に強いそうです。
変なものが自分の穴に落ちてこようものなら、アナジャコは穴の外に追い出そうと果敢にファイトを挑むのです。
アナジャコ釣り、マテガイ同様見事に釣れたら癖になっちゃうでしょうね。
アナジャコは、非常に柔らかなソフトシェル。そのまま唐揚げにしたり、単純に茹でたり、みそ汁に入れても良いそうです。
日本全国に棲息していますが、漁業対象となり流通しているのは有明海、八代海周辺だけだそうです。
旬は5月から7月、甲殻類好きな人は是非試して欲しい食材です。