昨日、活けモノでとてもキレイなサカナが富岡より入荷しました。
その美しさは活けのノドグロにも匹敵するもので、どうしても紹介したくてアップしました。
その正体は、オニカサゴ(鬼笠子)です。
筆者自身も、活けの状態で見る機会はそれほどありません。
鮮やかなオレンジ色、朱色の体色は鑑賞に値します。そして外見だけでなく食べても美味しい魚です。
しかし、「美しい薔薇には棘がある」の喩えのように、美しいそして美味しい鬼笠子には毒があるんです。
と言っても、致死に至るほどの毒ではありませんが、かなり痛みが長引くそうなので取扱いは十分注意して下さい。
もし不幸にもオニカサゴの棘が刺さってしまったら、毒を吸出し、50℃くらいの温度のお湯や海水に浸けて下さい。
オニカサゴの毒素成分はタンパク質で、患部を温めることでタンパク質が変性、無毒化して拡散しないそうです。
オニカサゴの美味しさは、時に伊勢海老にも例えられるほどです。
まず、高級鮮魚店の店先であってもお目にかかることが出来ず、自分で釣り上げるか、料理屋で食べるしかない超高級魚です。
刺身は抜群に美味しく、フカカサゴ科の魚ですから煮付けや汁物にしても、骨や内臓からの美味しい出汁が楽しめると思います。
オニカサゴは、成長速度が遅く数が少ない根魚として知られています。
種苗放流もされていないので乱獲を避け、釣り人には体長25㌢以下はリリースをお願いしているそうです。
貴重なオニカサゴ、1度は食べてみたいですね。