鮮魚課小島社員のセリ場には、いつも大量のアジが並べられています。
そして仲卸や買参人は、自分の目で魚を見て、触って、値段を確認して仕入れを決めています。
そんな中、皆が一度は立ち止まり確認する「アジ」を見つけました。
どこか違うと思いませんか?
人が赤提灯の魔力なの?魅惑の光に導かれてちょっと寄り道。
いやいや、そうじゃない。
夜の街灯の明かりに、昆虫や蛾、そして人が引き寄せられる。
これも例えとして不適切ですね。
きっとプロの目利きとしての気質が、自然とカラダを向かせてしまうんだと思います。
発泡スチロール箱には、「湾内」と記されている長崎産のアジ。
アジ好きの人ならもうお分かりですね、いわゆる「地付きアジ」です。
実に呼び方はさまざまあり、居付き、瀬付き、根付きやキアジ、キンアジなどと呼ばれています。
どことなく水氷が黄色く輝いているように感じませんか?
箱から取り出して並べてみると、魚全体の体色、そして尾鰭に色の違いが如実にでています。
一般的な評価ですが、地付きアジと回遊アジでは、食べる餌、生息する環境が違うため、同じアジでも味わいが違います。
地付きのアジは、体高が高く、カラダは背の部分から尾鰭にかけて黄色くなっています。
肉質は白身魚に近くて味に癖もなく、脂ものっているので非常に美味しいそうです。
同じアジでも、脚が速いものはやはり良いモノから売れていきます。
やはり、市場の目利きの眼力は侮れないですね!