旬は秋から冬と言われていますが、夏のこの時期にも美味しそうな姿を見せてるキンキ(キチジ)を紹介します。
筆者は個人的に大好きな魚なんですが、旬でない今の時期でも市場での取引値は非常に高く、アカムツ(ノドグロ)と双璧。
いやそれ以上の場合もあります。(産地によって差があります。)
仲卸のお店で買う時、必ず高給取りはよいねと冷やかされるのですが、市場だから買い求められる値段で、デパートの鮮魚売り場では、お財布にいくら用意したらよいのか怖いです。
キンキは、駿河湾以北の太平洋側、噴火湾、オホーツク海、南千島、樺太の水深150~1,200㍍の深場に生息し、鮮やかな赤色の魚体には栄養をたっぷりと蓄積しています。
北海道では鯛が獲れなかったので、昔からお祝い事にキンキが出されていたようです。
真鯛や鰆の倍以上あると言われるキンキの脂ののりは、しつこさがなく、濃厚で食べ易いんです。
漁獲量も昔よりかなり減っているため、稀少性においても最高級白身魚としての地位を確立しています。
発泡スチロールケースに記載されている「釣きんき」は、網走漁協が申請した商標登録(2006年)で、
釣きんきと呼べるのは、登録された第21万泰丸、第36照福丸、第56万泰丸、第58勝喜丸の4隻の船から水揚げされたものに限定されています。
釣きんきは、延縄漁(はえなわりょう)で獲られるため、傷が少なく船上で氷詰めするので鮮度も自慢です。
ウナギもいいですが、暑い夏にきんきはお勧めです。