市場で働くようになって、よく買う機会が増えた魚がいます。
それは、ラウンド(丸魚)の鯛です。
捌いてフィーレや柵どりされている鯛も販売されていますが、私は絶対に丸々そのままのモノを求めます。
単純に魚の目利きの勉強や、魚に触れる機会が増えたことも理由にありますが、意外と値段が安いのに、多種多様に活用出来ることが大きな理由になっている気がします。
和風、中華、イタリアンなんでも対応OK。
生なら刺身、昆布締め、漬け、カルパッチョ。
焼いたら定番の塩焼き、煮たら兜煮、、潮汁、鯛めし(鯛の炊き込みご飯)等々。
捌いた後のアラで、アラ汁、アラ煮もいいな。
今の時期の鯛は産地により差異はありますが、高い確率で腹に白子や卵巣を持っていことが多く、通の人には別の楽しみ方もあるんです。
今日は㈲元初商店大菊社長の店舗で、長井水産㈱より出荷された鯛(マダイ)をK800円で2尾購入しました。
歩留り良く活用するなら鯛めし(鯛の炊き込みご飯)が絶対におすすめ。
普通の刺身に飽きてしまったら、自家製ドレッシングとベビーリーフでサラダ風に食べるのも気分転換になるかも。
何せ白身魚の代表であるマダイは、味付けの濃淡に順応しつつ、マダイの持つ本来の味わいを主張してくるところが面白い。
鯛(マダイ)は魚の王様と例えられる存在。
そして「腐っても鯛」と言うくらい昔から一目置かれています。
もし魚屋で何を買おうか迷った時は、一度、鯛(マダイ)を買ってみて下さい。
追伸
特種課セリ場に、殻付きホタテの出荷者として有名な五十集屋から鯛(マダイ)が届いています。
マダイは北は北海道から南は沖縄まで日本中に生息していますが、どちらかと言えば千葉県以南より九州までで日本の漁獲量の85%超が水揚されています。
五十集屋のある岩手県の平成28年度水揚げは53tで、全体水揚げ量の0.2%しかありません。
つまり、あまり獲れないのが普通なんです。
営業一部源波部長や特種課瀧澤社員の話では、本来は千葉県銚子沖あたりに留まるマダイが、海水温が高いために、どんどん北上していると言うことだそうです。